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キルエヴィル
原題『モンスターハンター』

▲たまらない、愛すべきホワイトトラッシュ!
 こけおどしの低予算クソムービー。
 物語の消化不良ぶりもはなはだしく、パッケージの説明文は何?ってなぐらい、どうでもな内容。
 しかし…

 これは決してけなしてるわけではない!
 最高にクールなアメリカンインディーズムービーである!!

 “最高”は言い過ぎたが、表現上のカッコよさからあえて…。

 いちおう、ストーリー的には、アメリカの片田舎で起きた連続殺人事件を、FBIの特殊捜査官が追う。この事件にはどうやら悪魔や物の怪の類が絡んでいるからだそうである。
 犯人はウィーリーという男、というのは初めから説明がなされている。
 そして、ウィーリーにまつわる話を各方面から集め、同時進行でモンスターハンターの捜査と、ウィリーの生活が描かれる。
 だが、本題はどこにあるのか?という適当ぶり。
 モンスターハンターのポテンシャルはどんなものなのかわからぬうちに繰り広げられるキャラ(デビッド・キャラダイン)の奇行。
 ウィリーの行動と、ウィリーに関わるもうひとりの男…って、始まってほどなくしてストーリーを追うこと自体バカらしくなってくる。
 合間にはさまる、事件を描写する関係者たちのコメントこそがメインのようだ。
 そう、物語自体をまともに追ってはいけない映画なのだ。あくまで、この味を楽しむための作品なのだ!
 タラ(クエンティン・タランティーノ)絶賛とはよくいったもので、オレもこういう味は大好きだ。

▲さっそうとキャラダイン登場
 『キルビル2』と『デスプルーフ』では株が大暴落したタラだが、見る目は相変わらずのようである。
 B級テイストで、悪魔どもと血みどろの戦いを繰り広げる『エイリアン2』的なものであればいいとは思ったが、その期待は裏切られたものの、こういうクズ的な内容も悪くはない。

▲どうやらメインキャラの“市民”ウィリー

▲妙にそそられるウィリーの嫁はん
 このような作品を持ってきてクオリティなんて口にするのもどうかとは思うが、ここ数年のしょうもないハリウッド大作と比べれば、間違いなく映画的クオリティは高い。
 本当にしょうもないんだけど、しょうもなさがカラーとなるれっきとした「作品」である。


 この作品は、テイスティン
グを楽しむって前提の下で見所を列挙してみよう。


 まずは、最初の煽り。いかにもこれから凄いのが見れそうって感じにしておいて、結局何も無いこと。

▲キャラ、名誉の死
 ホワイトトラッシュコンビの所作。
 絶対的美人ではないけど、妙に色っぽい、ウィリーの嫁さん役の女優。
 大物俳優、デビッド・キャラダインの珍妙無類な演技。
 幼少時、センズリばかりしていたという思い出を語る、強烈過ぎるウィリーのママ。
 呆気なく殺される、メインキャラのはずのモンスターハンター、キャラ。
 急展開を迎えるラスト。気違いVS気違いの、泥臭いバトル。

▲キチガイVS気違い
 もちろん、これがすべてではない。
 全編、これ味わいという、素晴らしきダメ映画。ダメはダメでも、ダメダメ超大作とは質が違う。確信犯的なところも感じるが、久しぶりに楽しめるアメリカ映画を見たような気がした。

▲強烈過ぎるウィリーのママ
 当然、金かけて、世界を相手に巻き上げてやろうとする、商売至上のダメ映画みたいに、しょうもない内容でも劇場公開されるわけではないから、結局愛好家の目にしか留まらない作品。
 でも、しょうもない内容の映画でも、これだけ出回る世の中なんだから、こういうしょうもない映画だって同じ土俵に上げても負けないと思うんだけどね。
 問題ないさ。だって、『アルマゲドン』で感動するクズが世の中には大勢いるんだから、こんな映画でもプロモーションの仕方によっては「カルトムービー」とかいって、自分の言ってることもわからずに映画マニア気取るバカも出てくるってなもんでしょ!
 

 先日、コーエン兄弟の『ノーカントリー』を見て、久々にアメリカ映画を見た。クオリティーを保ってることに安心し、そんでこいつを見たわけだが、ああいう優れた作品もいいけど、こういう作品も出てくる辺りに、アメリカ映画はまだ終わってないな、と一安心する次第であった。
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